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ガラクタ捨てれば自分が見える―風水整理術入門
ガラクタ捨てれば自分が見える―風水整理術入門
カレン・キングストン, 田村 明子  小学館文庫  540円+税
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 この本は、私のPC師匠のSさんが、自称「電脳乱雑空間」の余りの無秩序さに呆れて、かつてこの本で見事変身したという実績から、進呈して下さったものである。ごく最近でも知人に顕著な効果があったという謳い文句だったが、読後あろうことか、早速我が会社に、空き段ボールをごっそり頼んだくらいだから、どうしてどうして、実際に説得力満点の1冊である。
 勿論「片付け下手の散らかし上手」では人後に落ちず、しかも「整頓は弥生の習性」と嘯き、「綺麗すぎると人が近寄らない」などとほざいて憚らなかったのだが、その実内心、これではその内に例の「ゴミ屋敷になるんでは」という強迫観念に近い思いもあったので、不眠を逆手にとって一気に読破した。
 「風水整理術入門」とあるように、著者は風水を活用した建物浄化作業「スペース・クリアリング」という分野のパイオニアとして活躍し、本書は世界14カ国で翻訳され80万部というベストセラーになっているが、内容は常識的な風水書ではないし、難解な風水定位盤の代わりに、ごくわかりやすい独特の定位盤を用いて、誰でも簡単に建物や住居のあり方を示してくれる。
 本書は、第1部で、ガラクタとは何かという理解から始まり、第2部では、ガラクタの見分け方、そして第3部でガラクタの処分法を伝授してくれるのだが、巧みな筆致で、ガラクタ・コレクターの弱点をグイグイと突いてくる。
 たとえば第1部では、ガラクタを溜め囲まれることは人生の停滞だとして、精神だけでなく身体そのものも不要なもの(贅肉・脂肪・便秘)を溜め込んだ人が多いと指摘する。またなぜガラクタを溜め込むかという理由についても、大いに納得の出来る回答を用意してくれている。
 第2部では、各部屋でのガラクタ占拠率を集計し、それを部屋数で割ると、平均ガラクタ占拠率が出るが、その数字を知れば、整理しなくてはおれなくなること請け合いである。
 またガラクタの分類でも、明確な仕分けから、モノが滞る理由、特に「紙」の洪水に対する対処法を明示してくれる。いつも悩むのが、「またいつか必要になる」「この前捨てたばかりに〜」などという理屈など、木っ端みじんに打ち砕いてくれる。
 第3部では、いかにガラクタを整理するか、身辺がすっきりしたら、いかにハッピーになるかを知らせてくれる。その一方で、いわゆる「潔癖性」の人による、味も素っ気もない、寒々とした整頓は否定している。
 加えるに日本人は、「勿体ない」という感情が強いこともあるが、結局死蔵していることの方が、勿体ないことだと悟る必要があるそうだ。
 結びで著者は、ガラクタを整理することで、「身体を、心を、感情を、そして魂を綺麗にしなさいと説いている。こうした点が普通の「整頓術」の本と違うところだが、残念ながら著者の指摘の一つ一つが、ストンと腑に落ちる。こうなったら潔くその軍門に下るとして、カミさんにもこの本を大急ぎで読まさなければ〜。

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