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天下り・渡りは官僚の専売特許ではない!


大企業病の抜きがたい病巣なのだ
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 自民から民主へ、「政権交代」がかくも劇的に行われた理由の一つに、マスコミが大々的に喧伝した官僚による「天下り・渡り」非難意識があった。

 確かに自民党の、族議員・票田組織体・利権団体との絶ちがたいき癒着によって、大きく国富を失わせ、借金と疲弊と虚無感を未来に先送りし続けた罪は大きい。

 しかしながら、その経緯と結果のみを捉えて、過剰な官僚バッシングに終始することは、すでに有望な若者たちを、この道から締め出すことにもなっていることも否めない。

 政治家にしろ官僚にしろ、若くて多感で純粋な頃は、心の底から日本のために貢献したいと努力しているものも事実である。

 実は我々がいま糾弾している、この「天下り・渡り」は何も官僚の専売特許ではなく、すでに高度成長期より大企業にも広く深く蔓延しているのだ。 いわば、これこそ常に筆者が取り上げ続けて来た、弥生に発する「コメづくり」「ムラ」の仕組みが、包含し続け、遂にた日本社会全体の宿癖と言ってもいい日本特有の負の社会構造なのである。

 ここで大企業病として取り上げたが、その実、学会・大学等教育機関にも抜き難く浸透していることは云うまでもない。現在の不況の一端は、こうした大企業病が大きな要因だとも言えるだろう。

 30年近くにもなるが、現役時代(畜産関連の流通・小企業グループの、一つの会社経営に携わっていた頃)新しい部門として、まったく異質のペット部門を導入した。

 ペットフードの日本での誕生→揺籃→成長→定着に到る過程で、その産みの苦しみを散々味わったものだが、日本におけるメ-ーカー・輸入発売元として、飼料メーカーと並んで、食品メーカー同じく食品分野の大企業の一分野として取り組まれてきた経緯がある。

 その時点ですでに、そうした大企業に、この「天下り・渡り」それに本流から外されたことから来る、担当者の投げやり感に悩まされたことを思い出したのである。

 今でこそ、それなりの市民権を得ているものの、当初ペットフードという商品が流通に乗る前に、「人様の食品を売るスーパーで、畜生の食べ物とは!」という拒否感も強かったのだ。

 そうしたこともあって、スタート時には発売サイド(食品メーカーなど)の新担当者にはに、何故私がペットフード担当か?という思いと、普及段階ではそれに加えて、官僚と同じようなロートルの「先下り先」という慣習が定着・横行したのである。

 もっともこれはペット関連のみの話ではない。特に高度成長期には、多角化・ニュービジネスを目指した大企業は、次々と子会社を設立して行ったのだが、筆者が疑問に思うのは、子会社をつくる場合、なぜそこに骨をうずめ、捨て石にでもなるくらいの気概で取り組む人に託さないのか? という疑問である。そうした数少ない成功例がセブンイレブン(イトーヨーカ堂)、ケンタッキーフライドチキン(三菱商事)である。


合併・吸収の問題点
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 ところが殆どの企業が、子会社設立や吸収・合併などにあたって、意欲を持つ若手人材を投入せず、まるでやる気のないロートルを送り込み、生え抜きに人材を登用せず、数年すれば次と頭が交代するような仕組みを採るのか?という疑問であった。

 当然これでは、新規その分野に採用されたスタッフには、出世の芽なんて最初からないことになる。現在大企業と呼ばれる、サラリーマン社長をトップとした日本大企業の子会社では、私が指摘したようなケースが殆どであることはまず間違いない。

 特に企業同士の合併や吸収の場合、加えてれぞれのムラ意識が複雑に絡み合って、主流派が負け組を成功するよりも不成功に終わる例が多い。しかもそこに門閥・学閥・閨閥が複雑に絡み合う。

 そうした陰湿な内部闘争の結果、「天下り・渡りに加え)島送り(左遷)・中抜き・窓際という慣習が横行する。

 さて先般、あのキリンビールとサントリーの合併話が持ち上がった。当然と言えば当然だが、株式非公開のサントリーが筆頭株主になることをキリンが嫌っているという。

 サントリーと言えば、創始者佐治さんがの「やってみなはれ!」という商売人気質は有名である。一方のキリンは大なりと言えどもサラリーマン社長。この会社の子会社のいい加減な姿勢に接してきた身としては、成功のためにはサントリー優先でなければ無理だろうと憶測している。

 リーマンショック以降、目下一人負けを演じ続けている日本経済の弱点には、この大企業病が大ききかかかわっていると断言したい。

 私に言わせれば、事業規模は兎も角、サントリー筆頭で成功、サラリーマン社長が実権を握るようでは、必ず失敗するのではないか?

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