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“恥の文化”はどこにいった?
ここ最近、あまりにひどいニュースの連続に怒る言葉もない心境にある。誇り高い、恥を死よりも嫌った日本文化は一体どこに行ってしまったのか。
一々列記するのも癪だが、それは数年前の雪印の食中毒事故と日本ハムの輸入肉虚偽表示事件で表面化した。いま裁判になっている精肉業界のドン、ハンナンの浅田会長の恐牛病にからむ詐欺事件も同根である。
もっとも大きい問題は三菱ふそうのリコール隠しだろう。次から次へと問題が拡大して収集がつかず、株価も暴落し車も売れず経営不振に陥り、倒産一歩手前までいってしまった。マスコミは情け容赦なくほんの些細なことまで掘り出し、巨大な損失となって跳ね返って来たのだ。おそらくそこには企業全体に、「大三菱」という甘えがあったに違いない。他の全製造業は、これを貴重な訓として真剣に品質管理、それに危機管理に取り組んでほしいものだ。
日本人に取って心の故郷、温泉にも違法な事件が発覚した。白濁した湯が売り物の白骨温泉の源泉が涸れ、透明な湯になったことから、草津の湯の花を混入するという事件に続いて、伊香保・水上・有馬・芦原などで、水道水や地下水を使用している旅館がぞくぞく判明した。それに箱根よお前もか! なにをかいわんや。海外からの客も増えていた矢先でもあり、こうした目先の小手先対策で、良心的な温泉宿まで客が減る恐れあり、憂うべきことである。
さてもう一つの汚点は、関西電力の(4名の尊い命を奪った)事故である。直接原子炉につながらない場所とはいえ、先のJOC臨界事故から東京電力原子炉損傷隠しという一連の不祥事を、一体なんと受け止めたのか、日本の原子力発電全体に対する信用を失墜させた経営陣の責任は重い。当事者の危機管理意識の低さ、甘い管理体制と、責任転嫁に汲々とする当事者意識の不在、チェック機能の働かない体制など、これはかつての日本人には見られなかった「恥文化不在」というモラルハザードとして、大いに糾弾されるべきで、これからの家庭・学校それに企業内での徳育を徹底する必要があるのだが、その任に当たるべきトップから見せる醜態に嘆息するばかりである。