どこか変だよ日本の食−3

 世界でもっとも肥満の多い国は言うまでもなくアメリカである。それは脂肪の多い牛肉を主食として、ハンバーガーに代表されるファーストフードの普及やコカコーラや食後の大きな甘いケーキなど、太る材料には事欠かない上、しかも驚くほど大食である。そこで最近のアメリカでは栄養指標として、肉食を減らして穀物(特にコメ)の比重を増やし、蛋白源として魚介類を推奨しているのだが、これはちょうどかつて日本の食餌そのものである。

 ところが日本では牛丼やマックバーガーの人気でわかるように、牛肉の消費量が大幅に増加するなど逆にアメリカ型食餌へと進んでいる。その結果児童までが成人病の予備軍になるなど大きな問題になっている。その一方で我々の目からみるとむしろ痩せぎすと思われる若い女性の過半数が、「自分は肥満だ」と思いこんで無理なダイエットをしてお金を浪費し、しかも不自然な食餌法で身体を痛めつけるというおかしな現象がある。

 なにしろ1万年以上も炭水化物(堅果・穀類)+魚介類という食餌がDNAに染み込んだ日本人にとっては、狩猟・遊牧の民である西欧人からみると、驚くほど少ない量の肉類摂取で大腸癌が急増しているのだ。世界でもっとも優れた「日本型食餌」への回帰が喫緊の急だと認識しなければならないのだが、悲しいことに、どうも「日本人の食」は逆の方向に進んでいる。

 なにしろ「外食」はパチンコ・旅行と並んで20兆円を超える巨大産業だし、 中食といわれるスーパー・コンビニなどの惣菜からご飯まで急成長を遂げている。しかも内食と呼ばれる家庭食でも、核家族化でおばあちゃん直伝の伝統料理を作る家庭は減少の一歩をたどっており、専業主婦でありながら家で料理する女性が減る一方という統計もある。

 おまけに中食にしろ内食にしろ、塩分濃い目の害よりも子どもの嗜好に合わせた糖分の濃いまるでお菓子のような味付けが増えている。間食の増加や朝食抜きにバランスを欠いたいまの日本の食餌が、いかに子供の体をむしばんでいるか知らねばならない。    (この項つづく)


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